こんにちは、薬草家 源さんです。
今日は、僕たちの薬草園――「長寿源」について、少しゆっくりと書いていきたいと思います。ここ沖縄の空気と土と太陽の中で育つ薬草たちは、どれも個性があり、静かに、でも力強く息づいています。
長寿源の薬草園について
長寿源の薬草園には、実に多種多様な薬草が植えられています。
薬草といっても、よくある庭木や観賞植物のように整然としているわけではありません。むしろ一見すると、「これは…放置しているのでは?」と思われる方がほとんどだと思います。
しかし、それでいいのです。
僕たちの薬草園は、ある程度区画分けはしていますが、自然農法に近い形で育てています。自然の風、自然の水、昆虫、菌類、そして沖縄の赤土。そのすべての関係性が、薬草の生命力を引き出してくれています。
正直、素人の方が見れば、雑草だらけにしか見えないかもしれません。でも、僕たちから見れば――
「全部が宝であり、全部が薬草」
それが長寿源の景色です。
「これは薬草、これは雑草」という境界を、あえて人間が境界線として決めすぎない。すると、自然が自然らしく働いてくれます。
虫が葉をかじることもあります。土が荒れる時期もあります。雨が降りすぎれば根腐れの危険もあります。しかし、そのすべてが自然の摂理です。
僕たちは、その中で薬草の強さと弱さを学び続けています。
とはいえ整理整頓は必要
ただ……、理想だけを語ると綺麗ですが、現実は少し違います。薬草園である以上、ある程度の整理は必要なのも事実です。
「ここはクミスクチン」
「ここは長命草」
「ここはヨモギ」
「ここは春ウコン」
――そうやって区分けしていますが、薬草たちはおかまいなしに好きな場所へ広がっていきます。
まるで、
「自由に生きる方が、美味しいし強くなるさー」
と笑っているかのようです。
その姿を見ると、「まぁ、これも自然のよか」と思えてしまう自分がいます。
しかし、薬草園として人に見てもらう以上、ある程度の見映えも大切です。
正直なところ、薬草たちの成長が早く、僕たちの管理作業が完全には追いついていません。草刈りをして、整えて、薬草の周りを綺麗にしたと思っても、数週間後にはまた新しい景色が広がっています。
「おい、また増えたな?」
「勝手に移動した?どこから来た?」
そんな会話をしながら作業しています。
でも、それが面白い部分でもあります。
自然と人間が共存する畑
長寿源の薬草園は、ただ植物を植えている場所ではありません。ここには、人間と植物が学び合い、支え合う関係があります。
人間が整えすぎれば、植物は弱くなる。放置しすぎれば、育ちが乱れる。
そのバランスを探すことが、僕たちの仕事であり、楽しみです。
薬草は、人間が思っている以上に強く、したたかで、そして優しい存在です。人間の手を借りなくても育つものもあれば、人間の手が入ることでより良く育つものもあります。
それぞれの植物に、それぞれの流儀があります。
今日のまとめ
長寿源の薬草園は、これからますます進化していきます。整理整頓も少しずつ進めていきますが、自然らしさは残したまま育てていきたいと思っています。
薬草はただ飲むもの、使うものではなく、その存在そのものに価値があります。
風に揺れ、雨に濡れ、太陽に焼かれ、それでも力強く育つ姿は、どこか人の生き方にも重なります。
僕たちも、植物のようにしなやかに、強く、美しく。そんな思いを込めながら、今日も薬草園で汗を流しています。
これからも長寿源と、沖縄の薬草たちをよろしくお願いいたします。
読んでいただき、ありがとうございました。
また書きますね。












